西宮市甑岩町で不動産売却・購入をお考えの方は、株式会社Ｆｉｎｅｂｌｕｅ

 

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どんな事でも、お気軽にお問い合わせください。ご連絡、お待ちしております。

 

甑岩町　【名前の由来】

毎年、越木岩神社では、例大祭が行われており、多くの地域の人達が参加します。境内に造られた土俵で奉納相撲も行われます。しかし、なんと言ってもメインは、だんじり巡行です。起源は、江戸時代、今の様な形になったのは、明治時代と言われていますが、昭和２０年代には、上新田、中新田、下新田と地域ごとにだんじりは、3台ありました。

上新田（上越木岩）

現在の西平町、松風町、甑岩町、美作町、角石町、毘沙門町、豊楽町の一部

中新田（中越木岩）

現在の石刎町、桜町、豊楽町の一部

下新田（南越木岩）

現在の南越木岩町、菊谷町、老松町、松生町、松ヶ丘町、久出ヶ谷町、樋之池町

ここ、越木岩新田が開発されたのは、江戸時代初期の事でした。苦労の末になんとか開発にこぎ着けたのは、西宮町の久左衛門、しかし中新田川を挟んで上新田、下新田とも高台です。ため池を造って段々畑に水を引き込みましたが、日照りとなるとお手上げで、遠く六甲山頂の近くに建つ石の宝殿は、越木岩新田の人が担ぎ上げたもの、雨を祈る切実な思いが伝わってきます。越木岩の新田と供に生きた人々の五穀豊穣への熱い思いが託された祭（餅まきも行われる）一旦、途絶えた事もありましたが、昭和５５年、越木岩青年会によって復活しました。現在は、大切な地域の伝統文化として継承され、地域のふるさと作りの場となっています。

例大祭の熱気が去った越木岩の秋、連歌の祖、山崎宗鑑の句も爽やかな空気に包まれています。「照る日かな　蒸すほど暑き　甑岩」

越木岩神社の奥へ薄暗い程に木が覆い茂った通路を行くと突然、迫り来る様な巨石に出会います。その形が米などを蒸す時に使う、古代の土で出来た蒸し器、「甑」に似ている事から（甑＝古代の土製の蒸し器）甑岩と呼ばれました。そして、言うまでもなく、この岩がこの地域一帯に付いた甑岩（こしきいわ）という名の起源です。しかし、現在、街で見かける越木岩は、みな別の漢字です。甑岩という岩のある一帯を開発した際に生まれた土地には、同じ読みながら別の漢字があてられたものです。甑岩、本来の意味の甑という漢字は、越木岩神社のあたり、旧甑岩新田の北の端に甑岩町として残されました。この町名の由来となった甑岩、これはこの辺りの人々にとって、大昔から特別な岩でした。越木岩神社が神社の形態になったのは、江戸時代と言われていますが、村自体の信仰が始まったのは、それより遥か以前です。古代の人々は、自然そのもの特に山や山の中の大きな岩などに神が宿ると考え、磐座（いわくら）と呼びましたが、その磐座の１つが甑岩でした。古代信仰では、陰と陽、即ち女と男の一対で崇拝の対象となります。この甑岩は女神、子授けや安産への願いが絵馬に綴られています。甑岩の更に奥には、巨石が祀られていて、この岩が男神と言われています。一方、確かな史実を伝えるのは、甑岩の周囲に残る花久留子（はなくるす）の刻印。大阪城修築の際、お堀の修復工事を担当した備中松山藩、池田家の家紋です。露出した花崗岩には、生々しいノミの跡、甑岩を切り出そうとしたところ、祟りが起きて、工事関係者が途中で逃げ出した為、岩が残ったという昔話も伝えられています。

ヒメユズリハを中心とした神社の森は、この磐座を守る様に覆い茂っています。（ヒメユズリハを中心とする暖帯林は、県下では、学術的にも貴重）

江戸時代、新田開発中、村人たちが自然林に木を植え足して生まれました。（越木岩神社社叢・県指定天然記念物）

越木岩神社の拝殿の中に掲げられている一対のおかげ踊り図絵馬（市指定文化財）江戸時代の民衆の姿が活写されている市の貴重な民俗資料の一つです。

「おかげ踊り」江戸末期、伊勢群参が流行、参宮の後、氏神に奉納した踊り

田畑をため池を森までも造り、村を守って来た越木岩新田の人々、絵馬を見る時、再びふるさと作りに取り組んでいる地域の人々の思いがふと重なりました。