住宅ローン滞納なしでも、任意売却って、できるのですか？

 

住宅ローンの返済が苦しくなってきたので、自宅を売却したいのですが、売却しても住宅ローンが残ってしまいそうです。残債を完済できそうにありません。

銀行に相談したとしても、「完済できないのであれば、売却できません」と言われました。

そこで、「任意売却」という方法があると聞き、不動産会社に相談したところ「任意売却は住宅ローンを滞納しないとできないので、返済を止めて下さい」と言われました。

わざとローンを滞納するなんて、そんなことをして本当に大丈夫なのでしょうか？

なぜ、滞納しなければ任意売却出来ないのか

住宅ローンを滞納しなければ任意売却はできません。なぜなら、任意売却は返済不可能な方を対象とした売却方法で、銀行は実際に滞納がない場合は、返済不可能と判断しないからです。その為、滞納前の段階で任意売却すると決断すれば、まず返済を止めなければなりません。

当社へ任意売却のご相談に来られる方の中に、現在は、住宅ローンを滞納していないが、近々、または数か月後には支払いが不能になる方がいらっしゃいます。その状況になったら、任意売却を希望される場合、まずやるべき事は、“一旦、住宅ローンの返済を止める”ことです。
住宅ローンの返済を止めることで、「滞納」という状態をつくり、金融機関等に返済ができないと判断してもらう必要があります。こうする事により、「任意売却」しないと仕方がないという状況をつくります。住宅ローンの返済ができている間は、金融機関等は返済ができないとは認めないため、「任意売却」する場合は必ず、滞納が必要になってきます。

わざと滞納しても、問題ないの？

わざと返済を止める事に、抵抗がある方もいらっしゃると思います。現在、滞納していたり、返済ができない状態になれば、そうは感じないとは思いますが、滞納していない方は違和感があると思います。例えば、返済できなくなるのが、数か月後先で、今は返済可能な収入がある場合はどうでしょうか。この様な状況で住宅ローンの返済をわざと止める訳ですから、なんとなく、詐欺などの不法行為で犯罪を犯した事になって、逮捕されたりとかしないだろうかと不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

住宅ローンを滞納しても、詐欺などの不法行為にはなりませんのでご安心ください。

「任意売却」する場合に準備する事、気を付ける事

任意売却をすることが決まれば、まずは、住宅ローンの返済を止めて、準備して頂く事があります。

住宅ローンの銀行口座は、残高０円にしましょう

口座に残高があれば引き落としされ、滞納にはなりません。口座に残っている預金は全額出金して、別の口座に移してください。また、保証会社によって、代位弁済がされると、その口座は凍結され、お金を引き出すことができなくなる場合があります。

給料の振込先が住宅ローンの口座の場合は、変更しましょう

お給料の振込先を住宅ローン契約の条件で引き落とし口座に設定している方が多くおられと思いますが、お給料が振込まれる事で残高が０円にならず、この場合も滞納できない状態になってしまいます。別の銀行口座に振り込み先を変更して下さい。

自動貸付の契約が付いている場合は、解約しましょう

住宅ローンの手続きの際に、自動貸付サービスを申込んだ記憶はないでしょうか。契約の条件だとか、住宅ローン金利が低くなるからと、この申込をしている方が多くいます。このサービスにより、銀行口座の残高が０円でも、この自動貸付機能によって、自動的に残高不足分を貸付されて、住宅ローンが返済されてしまします。また、余計な借金をする事になってしまいすので、必ず自動貸付サービスが付帯されているかの確認と解約を忘れないようにしましょう。

任意売却することは、出来るだけ言わない様にしましょう

任意売却をすることを役所や他の債権者に言ってしまうと、不動産の差押えの登記をされてしまう可能性があります。固定資産税や市県民税などの税金を滞納している場合、売却される前に差押えの登記をしておけば滞納分を回収できると役所の担当者は思います。滞納額が多い場合は、任意売却が失敗して、競売になる可能性もある為、特に役所には任意売却の検討していることを、出来だけ言わない方がいいでしょう。

税金の支払いも滞納している場合は、少しでも払う努力を

固定資産税・市県民税などの税金の滞納があると、役所にもよりますが、すぐに不動産を差押えます。滞納額にもよりますが、差押えが入ると最終的に金融機関等に抵当権の抹消同意をしてもらえず、任意売却の成功の足を引っ張ることになります。可能であれば、税金だけは、他の債務よりも優先して納付し、差押えを避けたいものです。しかし、どうしても納付できない場合は、少額でもいいので、納付したいと役所担当者にアピールしてください。また、納付することができなくても、電話または、直接会って、収入状況を伝えて少しでも担当者の心象を良くするようにしてください。そういった行動をとることで、差押えを避けられたり、差押えが入ったとしても、任意売却に協力的に対応してくれる場合がよくあります。

出来るだけお金を残しておくこと

大変な経済事情の中でお金を貯めることは困難かもしれませんが、できる範囲でお金を残しておいた方が良いでしょう。任意売却の場合には、「引越費用を必要経費としてみてもらえる」場合がありますが、金融機関等との交渉結果によっては、引越費用を全額みてもらえない場合もあります。そういった場合に備えて、少しづつでも、いいので、お金を残しておきましょう。

銀行からの連絡の対処方法

銀行から督促状など書面が届きますが、郵送されてきた物については、受取だけで、銀行に電話する必要は特にありません。
銀行から直接、自宅や携帯に電話がかかってくる事がありますが、その場合は、正直に現在の状況と任意売却をする事をお伝えください。
例）「住宅ローンの返済が出来なくなったので、任意売却を進める為に専門の会社に依頼（相談）をしています」という感じでお伝え下さい。

 

弊社では、住宅ローンの支払いが困難になった方のご相談を承っております。（無料）

一人で悩まないで、まずは、お話をお聞かせ下さい。

ご連絡、お待ちしております。